動画編集について

 簡単なインタビュー動画のようなものを編集していて思った。インタビューや話そのものが面白ければ、編集は特別なことをせず、ただたんに「つなぐ」だけで十分なのではないか、と。
 
 
 

72歳の映画好きのタクシードライバーとのおしゃべり

 
 子どもの薬をもらう待ち時間にブックオフに寄ったところ、タクシーの運転手らしいおじさんが隣で中古DVDをチェックし始めた。そこで、おじさんが手を伸ばしやすいように横にズレると、「すいません」と言いながらおじさんが手に取ったのは『スパイ大作戦1』。昔、テレビで放送していたコンテンツだという。僕もなんとなく聞いたことがある気がする。
 
 そこで少し立ち話をすると、「あ、これも」とおじさんが手にしたのは、スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』。「それ、僕も観ましたよ。京都でだったかなぁ」と言うと、おじさんは「これ、封切り公開のときに観たんですよ」とのこと。おじさんはニコニコしながら「わたし72歳なので世代が違うでしょうけど」と口にした。

 駐車違反にならないか、店の前の道路をおじさんはちらちら気にしながら、各500円の名作2本を購入して帰っていった。72歳の映画好きのタクシードライバーとおしゃべりができるなんて。予想外の楽しいひとときだった。

 
『スパイ大作戦1』(DVD)


 
 
『2001年宇宙の旅』(DVD)


 
 
 

映画『奇跡』の中の奇跡

 
 是枝裕和監督による映画『奇跡』。2011年公開のこの作品は、九州の福岡県と鹿児島県に分かれた暮らす兄弟を描いた映画である。ふたりは両親の離婚を機に、鹿児島にある母親の実家に兄(大迫航一、お笑いコンビ「まえだまえだ」の兄・前田航基)は住み、弟(木南龍之介、「まえだまえだ」の弟・前田旺志郎)はバンドマンである父親と福岡で生活。兄弟は仲が悪いわけでなく、携帯電話などでときどき連絡をとりあっている。兄は小6、弟は小4くらいだろうか(一度見ただけでは、弟の学年はわからなかった。僕が見逃しただけかもしれないが)。
 この映画、大きな事件が起こらない。離婚というのは、実際の世の中では大きな出来事かもしれないが、ここで僕が言う大きな事件とは、爆発やカーチェイス、殺人や銃撃、派手な殴り合いなどのことで、そのような「わかりやすい派手さ」がなくとも面白い映画はつくることができる、ということを証明してくれているような作品だ。もともと、そのような「派手でない」映画は、僕はどちらかというと好きなのだが、たとえば小中学生の男子などは地味だと感じて、面白く思えないかもしれない。
 事件うんぬんだけでなく、是枝監督の演出は派手でなく(抑制がきいているといってもいいだろう)、ドキュメンタリー映像出身の監督だからなのか、ところどころにここは「いわゆる映画」というより、「ドキュメンタリー映像」のようだなと感じるシーンがある。特に、子どもたちがメインの場面では、その傾向が強くなるように思えた。
 たとえば、福岡でのあるシーン。ある生徒(有吉恵美)の住まいであるスナックの2階にて夢を語り合い、ひとりの子どもがベイブレードを3つしか持っていないで増やしたい、と語る。この場面(この場面だけではないのだが)、僕には本当に自然な会話に見えた。なんといえばいいのか、まずセリフが自然で、是枝監督は子どもに取材してからセリフを書いたのだろうかとも思えたし、是枝監督はウソっぽい演技にならないため、子どもが俳優をするシーンでは事前に台本を渡さずに、その場で見せて演じてもらうそうだが、その方法が(特に見事に)うまくいっているからなのか、わからないが、隠しカメラで撮ったというのとも違う、家族の信頼を得ている父親がホームビデオで撮影した映像のような、自然さと安心感がある。子どもが出てくるシーンがいい、という評は是枝監督の作品について何度も目にした(耳にした)ことがあるが、この場面なども本当に素晴らしく感じた。
 著名人が母校を訪ねる、NHKの『課外授業!ようこそ先輩』という番組があるが、あの番組に登場する、小学校の教室で質問に答える生徒のような自然さがある。
 自然に見える、と書いたが、では「演技における自然さとは何か」という点についても考えるべきかもしれないし、逆に「不自然な演技とは何か」ということにも言及する必要が出てきそうだが、それについてはまたあらためて考えてみようと思う。是枝監督は脚本も書き、編集も担当している。そのことも、「自然な演技」(に見えること)と密接に関係しているのだろうが、それについてもそのうち考察してみたい。
 映画を見ながらこの音楽は誰が担当しているのだろうと気になっていたが、「くるり」だった。


 
 
 

1989年と1990年の映画

 
 映画をモチーフにした「ニュー・シネマ・パラダイス」(1989年公開)、戯曲をモチーフにした「櫻の園」(1990年公開)。考えてみたら、ほぼ同時期の映画なんだなぁ。
 
 
 

魔女のXXX宅急便

 
 名作のリメイクが数多くあるなか、『魔女の宅急便』を実写化するのは、これまた勇気があるなぁと、なんとなく気になっていた。今朝の朝日小学生新聞に主演の小芝風花さんが出ていて、小学校時代にフィギュアスケートに熱中し、けがも多く、手術を2度したとのこと。若くしてデビューする人は、早くから何かに打ち込めるタイプだったということなのかな。ふと、小芝さんは娘の2学年上だと気づく。とまじめそうに書きつつ、こんな絵を添えてみる。
 
 

 
 
 

右肩痛とテイタム・オニールのアイシング

 
 昨日、息子のバッティング練習に付き合ったとき、張り切りすぎたかな。右肩が痛い。やっぱり、素人でも(素人こそ?)肩のケアは大切なのだろう。

 そんなことを考えてみたら、映画『がんばれベアーズ(The Bad News Bears)』で、テイタム・オニール演じるアマンダが、ベンチで右ひじを冷やしている場面を思い出した。

 同作の公開は、1976年。当時、日本ではまだアイシングは一般的ではなかったではないかな。むしろ、肩やひじは投球後も冷やしてはいけないというのが、日本で常識だったのではないだろうか。おそるべし、アメリカ野球。

 長く野球を楽しむため、僕も肩を大事にしようと思った。
 
 

 
 
 

バトル・オブ・シリコンバレー

 
『バトル・オブ・シリコンバレー』という映画をiTunesのレンタルで見た。

 この映画は、スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツのライバル関係などを描いたもので、時代としては1970年頃からジョブズがアップルに復帰したくらいまで、つまり1990年代後半までを映画化している。
 映画と書いたが、実際はドキュメンタリータッチのテレビ映画なの(日本でいえば単発の2時間ドラマのようなもの)、1時間30分強の作品だ。
 ジョブズがアップル本社で社員に語って聞かせる、ピカソの言葉「優れた芸術家は模倣でなく、盗む」(だったかな)も記憶に残ったが、それ以上に、すべてを賭けてめざすものがあることを正直、羨ましいとも思った。パソコンを通じて革命を起こそうとしているその情熱に心を動かされた。
 僕はこう見えても(って、僕を知らない人間にはこんなこと言われてもよくわからないだろうけど)影響を受けやすい。誰の影響でも受けるわけではないけれど、少しでも心酔すると影響されやすい。というか、影響されたくてこの映画を見たという部分もある。
 この映画を見て、僕が強く感じたこと。それは、こういうことだ。いちばん自分がやりたいこと、自分にとって大切なこと以外は、とるに足らないことかもしれない。
 という言い方は極端かもしれないけれど、そのくらいの割り切りというか、針の振れ方がないと、革命的な大きなことはできないだろうということ。いや、これは確信に近い。
 こんなことを書いていることじたい恥ずかしい思いもあるし、ふだんの仕事も家族も大事だという気持ちもこれまでと変わらない。でも、いちばんやりたいことについて、もっと考え、できるだけ時間も労力もエネルギーも注ぎ込もうと、『バトル・オブ・シリコンバレー』を見ながら思った。

「やりたいこと」「やるべきこと」「やらなくてはいけないこと」「やったほうがいいこと」「やらないほうがいいこと」

 年も明け、歳をひとつとったことだし、さまざまなことを一度整理してみようという気になった。

 見る人によって印象も感想も違うだろうけど、まだ燃え尽きていない人や、また何かに燃えたい人にはおすすめの作品だと思う。レンタル料は300円。最後に、この作品が作られたのはジョブズが亡くなってすぐとかそういうタイミングでなく、1999年だか2001年だか、そのあたりのようなのでそのことを付け加えておく。
 
バトル・オブ・シリコンバレー(字幕版)