みんなと同じ感覚を持つことも大切だけど、みんなと同じことをしているだけでは変わらない。たまには「逆張り」の方向へ進んでみるのもいいかもしれない。

　こう書こうと思ったのは、「村上さんのところ」の影響だろうか。「村上さんのところ」とは、新潮社の特設サイトで、読者からの質問に村上春樹さんが答えてくれるというもの。

　質問と答えが期間限定で公開されているのだけど、（文学賞に応募したと語る）ある質問者に対する村上さんの回答が心にとまった。その部分を引用させていただく。

　相手が誰であれ、自分の作品を批判されると、たぶん頭にくると思います。でも批判されたら書き直せばいいんです。僕は批判されて頭にきたら、逆の方向に書き直します。「ここは短くした方がいい」と言われたら逆に長くする。「ここは長くした方がいい」と言われたら逆に短くする。でもそうやっているうちに、作品ってよくなっていくんです。不思議だけど。がんばってください。